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開成東大の私が、受験の教訓、語ります。

受験の神様

   
カテゴリー「受験の神様のその後~バイト編~」の記事一覧

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採点バイト3 国語で得点を稼ぐには

採点の現場ですが、それは予備校本社の一室でした。
答案の現物が日本各地からその部屋に届けられ、それを手分けして採点するわけです。
私は漢文を担当していました。
各人の答案を(1)から(5)まで順番に採点する、なんてことはしません。
30枚くらいの答案を手に取り、(1)なら(1)だけをバーッと採点するのです。それが終わったら(2)(3)と続け、全て終わったところで各人の合計点を出しておしまいです。
途中で、全然的外れな答案があったり、まっさらな答案があったりすると楽で嬉しいですね。
反対に、完全に〇の答案があったりするとそれもまた嬉しいものです。
悩ましいのは、ちゃんと理解できてるんだかできてないんだか判断しづらいもの、内容は合ってるが構文が違うものなどですね。
採点をしてみると、どのような答案が望ましいか分かります。
受験生時代にこのバイトをやるようなことがあったら、ちょっとは国語の成績が変わってたかもと思うくらいです。
まあ、模試の採点基準をちゃんと読んでれば良かっただけなのですが…

大事なのは、やはり具体性ですね。
採点の際には、○○という文言が入ってるか、が判断の基準となります。
抽象的な書き方だと「分かってるんだろうけどな~、点数はあげらんない」ということになってしまいます。
ですから、表現は具体的で明確な方がいいです。ただ、勘違いしてはいけないのは、「具体的に書く」と「具体例を書く」とは違うということです。具体例の多い答案は良い答案とは言えません。

できるだけ、明確に具体的に書こうとすると、必然的に分量が多くなります。
しかし、回答スペースは限られています。
ここで必要なのが、言いたいことを端的に言える表現力です。より、具体的に言えば、語彙力です。
具体例を上げれば「時代や世の中が変わる」と書くところを「時世が変わる」としたり、「前の世の中で使われていた時代遅れになってしまった方法」を「旧態依然とした方法」と書いたり。
語彙力と言っても、「読んでその意味がわかる」では不十分で自分で運用できなければいけません。単語帳を覚えたってこういう力はつきません。
国語で点数を取るために大事なのは、多くの質の高い文章に触れることなのです。

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採点バイト2

東大模試の漢文を担当することになったのでした。
私は受験生のころから、さらに言えば中学受験の受験生だった時代から国語は苦手でした。
(開成入試の際、国語で大苦戦した話は、「開成を受験した話」の記事で書きました)
さすがに、中学受験のころの模試の成績などは全く覚えていませんが、東大模試の成績について言えば、殆ど偏差値50台、時には40台なんてこともありました。まあ、40台だったのは、ハプニングにより国語の開始時刻に遅れたからなのですが…
この件については別の記事で詳述することとします。

しかし、模試というのは、受験生は数千円のお金を取られた上、会場に行けば、やれ携帯電話はを切れだの、やれ机の上に余計なものは出すなだの様々な注文を付けられ、大層物々しく行われるものの、肝心の最終局面、採点に関しては、アルバイトの学生たちの流れ作業によってなされるんですよね。
まあ、そんなに不真面目にやってるわけではありませんが、時には徹夜明けで夢と現を彷徨いながら、なんてこともあります。
あと、国語なんかは答案も非常に多様であるため、その答案にどれだけ得点を付与するかは採点者の主観に左右される部分も大きいです。
当然、採点者間で差異が生じるわけですが、それのみならず、一人の採点者の中でもその瞬間の気持ちによって、「まあ、微妙だけど〇をあげよう」となったり「本人のためにも厳しめで✕」となったり、差が出てきてしまいます。
こんないい加減な(?)アルバイト採点者たちによってつけられた点数も、紙に印刷されて出てくると、外見上権威が宿ったりして、受験生たちはこれに一喜一憂するわけですね。
このように考えていると、彼らに申し訳ないですね。(全部責任感のあるプロに任せたら、受験費用もだいぶ上がるわけですが…)

しかし、私は思うのです。
大学の先生たちも程度の差こそあれ、本質は変わらないのではないかと。
彼らも、短期間に大量も答案を捌かないといけないわけですから、疲労の中採点をすることもあるでしょう。人間ですから、ある瞬間には減点した箇所も、別の瞬間には見逃すかもしれません。
さらに、模試のように採点基準や正答は公表されませんから、例えミスをしようとも露呈することもありません。
勿論、最善を尽くしているでしょうが、人間の仕事です先に述べたようなことが無いとも限らないのです

ボーダーから余裕の点数をとれば関係のない話ですが、スレスレの人の場合最後の1点は結局運次第かもしれませんね。

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採点バイト

採点バイトをやっていたことがあります。

採用試験は英数国を受けました。
英語は、大学でも授業があることや、家庭教師で教えていることもあり、まあまあできました。(要約は久しぶりでかなり困りましたが、どうにか書き上げました)
続いて数学。私は文系受験ですので理系範囲は大学でやった基本的な微積と行列くらいしかわかりません。まあ、どうにかなるっしょと思い受けたのですが見事に撃沈。
最後は国語。国語の採用試験はセンターレベルと聞いていたので、まあ、衰えているとはいえ元東大受験生の俺様なんだから行けるっしょ、とたかをくくっていました。
問題が配られます。見ると、現古漢揃ってます。これは想定内。
さあ、どれから解き始めるか。ここで、受験時の鉄則をふと思い出しました。
「始めに短時間で確実に得点できる古漢を解け。時間のかかる現代文はあとからじっくり取り組むんだ」
そうだったそうだった、と思いながら、古文を解き始めます。
しかし、2年も経つと、すっかり忘れているもんですね。
あれ、指示語は言い換えるんだっけ?主語も補うんだっけ??
単語や文法も忘れていますから、昔のようにはスイスイ行きません。
そんなこんなで現代文を解き始める頃には、もう残り15分くらいになっていました。
現代文は解き終わりませんでした。

あ~、結局まともにできたのは英語だけだったなぁ。まあ、一科目でもできて良かったけど。などと思いつつ過ごしていると(そもそも、シャーペンを忘れてフリクションで解く、という気の抜けようだったが)そのうち合格通知が届き、研修を受け(この時の話はまた後日)、いざ仕事となりました。

初仕事は東大模試の漢文でした。
国語全体では完答すらできていませんでしたが、細かく出来をチェックしていたようで、漢文を任せられることとなったのです。

仕事の詳細は次の記事に書きます。

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