前回の記事では、私が初めて教壇に立った話をしました。
しかし、かえすがえすも信じがたい話ですよね。
高3の10月にいきなり18歳の大学生講師がやってくるなんて。
ええ、勿論一番下のクラスでしたよ。
塾側から見れば、一番レベルが低くて、しかも人数も極めて少ないクラスなんてのは、資源を振り分けるに値しない「死んだクラス」なのです。
合格実績にも貢献しない、売上も上げない、そんなクラスには一番人件費の安い新人バイトを割り振っとけ、ってなもんです。
塾の存在意義ってのは成績を上げたり、志望校に合格させたりって事ですが、ことこの捨てクラスに関しては完全にその義務を放棄していると言っていいでしょう。
しかし、だからと言って塾は責められる謂れもないと思います。
彼らは、経済主体として合理的な判断をしているだけですから。
消費者がよくよく観察して見極めなければならないのです。
しかし、残念ながら、成績の悪い生徒というのは、なかなかそれができません。(消費者は厳密には、保護者ですが)
彼らは勉強に関して自信がありませんから、塾のカリキュラムだったり、講師の質だったりを「これはカネを払うに値しない!」なんて判断できないのです。
成績が伸びない原因を、塾や講師ではなく、自分の無能に帰してしまうです。
逆に勉強の得意な生徒は堂々と授業に評価を下します。
斯く言う私も、たとえ多大な信頼を寄せる講師の講義であっても、内容によっては「時間とカネの無駄だわい」と思い、アンケートに堂々と「1」をつけていたものでした。
生徒自身が勉強が不得手で講師や塾を適正に評価できない場合は、親がその役割を果たすべきでしょう。
塾の力を入れている生徒層のレベルと自分の子供のレベルがあまりに乖離していないか。
しっかり見極めて、最適なサービスを提供している業者を利用すべきです。
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