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開成東大の私が、受験の教訓、語ります。

受験の神様

   
カテゴリー「東大受験本番」の記事一覧

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東大を受験した話11 世界史、荒巻豊志先生

世界史大論述に取り掛かるところまで話しました。
テーマは確か移民でした。
私は第2問の時と同様のメンタリティーで、知識をベタベタ張り付けただけの答案を作りました。
私が東大特進で(初期はZ会で)受けていた荒巻先生という人は、リード文を分析し、出題者の意図を読み取り、大局的に歴史の流れを解釈し、それを有機的な文章に仕上げ、解答にすべきだと主張し、無機的に知識を羅列しただけの答案を批判していました。
そして彼は授業で、東大の過去問を題材にし、生徒たちの前で上記のような答案を鮮やかに作って見せるのでした。その大胆で洗練された答案は、赤本などの解答とは一線を画しており、彼は大変な人気を集めていました。
私も始めZ会で彼の講座を受講し、彼のような見事な答案を書けるようになることを夢見ていましたが、しかし、6月ごろ目が覚めたのでした。

彼が授業で披露するような答案を書けるようになるには膨大な知識が必要です。
しかし、高3の4月ごろに「800年カールの戴冠」を覚えているような受験生たちが一年で、そのレベルに達することは可能でしょうか。まあ、不可能ではないと思います。多くの時間を費やせば。実際、彼の授業は多くの予習復習を必要としました。仮に、大量の時間を費やし、荒巻的答案を書けるようになったとしましょう。それでどれほどの点差がつくというのでしょう。配点は非公開ですが、大論述はせいぜい20点、最大で30点というところでしょう。

 
つまり、何が言いたいかと言うと、東大世界史は、一問一答的知識が十分入っていれば、ある程度戦える。大論述でもまあまあ得点はもらえる。しかし、荒巻は芸術的な大論述答案作成を主眼とし、その授業は異常に多くの負担を生徒に強いる。
高3から世界史を本格的に始めるような生徒にとって現実的じゃないんです。
しかし、多くの受験生が彼の華麗な授業に魅了され、受講してしまう。
Z会の荒巻の授業はこんな感じで、世界史ばかりに夢中になってしまう生徒が多かった印象です。

東大特進はちょっと違いましたね。そもそも授業が毎週あるわけではなく、毎回テストゼミ形式なので予習も不要。
私としては、普段は自分のペースで世界史の勉強を進めつつ、時々荒巻の話を聞きに行く、という感じでした。

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東大を受験した話10 3科目目世界史地理

落ちたも同然、という気分で2日目を迎えたのでした。
一科目目は社会。
世界史地理セットで150分でした。
確か、取れるところを先に取っちゃうという考えで、世界史第2第3→地理→世界史大論述の順で解いたと思います。
世界史第2第3は難なく解けました。
というか、そもそも世界史で得点しようという気が無いので、知ってる知識をとにかく書き連ねて、まあまあの点数取れればいいや、くらいの心構えだったために、たいした出来じゃなくても私の中では及第点だったのです。第3問なんかは4択問題も出たりして、ラッキーてなもんでした。

しかし!地理はまた絶望的でしたね。
全然、常識的知識(受験生にとっての)を問うような問題、四苦八苦しながらどうにか解答欄を埋める、という感じでした。
実際、テスト後自己採点した時には、20点くらいで悲惨でした。全然用語が引っかかってないよ~泣という感じでした。
が、しかし!後日得点開示を見てびっくり!40数点(具体的な点数は忘れた)も取れているではありませんか。いやあ、ほんとに意外でしたね。
このことから考えるに、東大社会の採点は相当甘いのではないか。と思います。
まあ、甘いというか、地理なんかの場合、一つの事象の原因は無数にあるわけで、その中のどれかに引っかかってれば点数あげる、なんて感じなのではないかと推測します。

話がとびましたが、試験会場の私は、地理を解いたのち世界史の大論述に取り掛かったのでした。
ここから、ちょっと長くなるので、次の記事に続けます。

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東大を受験した話9 絶望

前々回から数学で死んだ話をしてきました。
死んだような気分でしたから、全然食欲もありませんでした。
もう、ローストビーフ以外喉を通らない、という感じでした。
ふざけているようですが、ほんとにローストビーフしか食べられない気分だったのです。
ネットで「新宿 ローストビーフ」と探しましたが、いい店が出てきません。
勿論、ローストビーフを出す店はいくらでもあるのですが、高校生だった私が行くわけですから、大人たちがビールを飲みながらおしゃべりしているような店は不適だったのです。
結局、母の提案で「シズラー」に行きました。
サラダやデザートなどバイキング形式で、今行くことがあったら、全力でエンジョイするところですが、なんせ一人お通夜状態ですから、全然楽しめません。ステーキもOGビーフなのか、固くて「ローストビーフ意外喉を通らない」私は全然食べられませんでした。

俯き加減で皿に目を落としていると、隣の、東大受験生と思われる親子の会話が聞こえてきます。
「慶應がナントカで東大はナントカ」と快活に語り余裕の様子でした。
隣の元気な母子により、私たちのドンヨリ感がより際立つというものでした。

部屋に帰り、次の日の勉強をしたんだかしてないんだったか忘れました。
早めに寝たものの、途中で目が覚めて、それから寝付けなかった記憶があります。

翌朝、依然口内に火傷を抱えたまま、朝食を少し食べ、今度は渋谷経由で駒場に向かいました。
山手線のホームを歩きながら、どうせ落ちたも同然だし受けても仕方ない。この電車に轢かれてしまいたい、などと思ったりもしました。
まあ、一応最善を尽くしておこう、と試験会場まで行くわけですが。

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